真っ昼間ガール

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    吐いて     吐いて、吐いて。         胃液しか出てこなくなった時、やっと私は顔をあげた。         ボロビルから落ちたらしいその人は嘘みたいにグチャグチャだった。     服装から女だということがわかった。   近くになぜかコンドームの箱が落ちてたし。           私は携帯で警察に電話して、その安っぽいコンドームの箱を拾ってその場を離れた。           気分は最悪なのに、なんだか気持ちは穏やかだった。       真夏のべたつく気候の中、私はコンドームの使い道をひたすら悶々と考え続けた。
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