見知らぬ国

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「よし、飛行機もチャーターしたから行くぞ」 『うん』 凱がチャーターした セスナで島を目指す 『凱…凱…』 「ん?」 『気持ち悪い…』 「またかっ!」 すごく揺れる 『うっ…』 「待てっ!きたろう袋がない!」 『………なにそれ』 「何って…だから…… ゲゲゲの…」 『なんか…考えてたら、少し楽になったかも』 「よかったな」 『うん』 下を見下ろせば たくさんの島がひしめきあっていた 『たくさん島があるんだね』 「だな」 『後…』 「まだまだだ!」 『わかった…』 この島のどこかにいると思ったのにな… 「クゥ、今日はここまでだ」 『えっ?だってまだ』 「燃料切れだよ」 『わかった』 俺達は小さな島に降りた 『海が綺麗…』 「だな」 『それで?』 「ここからは…」 『うん』 「船だな」 『船?』 「船に乗って、探すしかない」 『見つかるの?』 「見つけるさ」 『うん』 今度は海賊になるのかぁ 「クゥ…海賊王になりたいなら、酔い止め飲んどけ!」 『ばれた?』 「バレバレだ」 『でも、船がないけど』 「今から探す」 『まさか…いかだ…』 「クゥ…お前…どんな番組に洗脳されてるんだ?」 『あはは…』 「とにかく、今日はここで一泊だな」 『野宿?』 「ホテルくらいあるだろ」 『でも…何もないよ』 「えっ…?」 『もしかして…迷子?』 「いや、誰か居るだろ?」 そして、島を探検することに 『凱……クラクラする』 「大丈夫か?」 『何だか…あっ…』 目の前が真っ暗になった 「クゥ!」 もう 頑張れないかも… すごく不安で 日本にももう帰れないような気がした 波の音が 拍手に聞こえた 奏のライブ また観たいな…
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