プロローグ

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  ――それは、夢なのか現実なのか。 僕は白い世界にいた。まるで光の中にいるみたいに。 ふと、遠くに誰かがいるのが見えた。遠すぎて、誰なのか分からない。 なんとなく、着ているものは見えた。どこかの装束か、着物か… そして、その誰かは僕の方に向かって、ゆっくりと来た。手を差しのべながら………まるで、助けを求めているかのように。 ―――そこで、全てが真っ暗になった。気がつくと、見覚えのある部屋にいた。 やっぱり夢だったんだ、と思った。 …………その時は。  
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