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††† 暗くてよく見えないが、白いタイルが並べられた天井が見えた。 どれくらい、それを見つめていたのか……。 ここはどこなのかと、他の情報を見ようとしたが、体も頭も動かなかった。声も出せなかった。 唯一動かせる眼をキョロキョロさせ、天井以外を見る。 ふと視界のすみで何かが動いている。わずかに動かせた頭をそちらに向けた。 (………龍…一……。) イスに座り、うなだれていた。その頭が、こっくりこっくりと、上下に動いているので、おそらく寝ているのだろう。 (…私、帰ってこられたの……かな…?) 咲良はようやく、それを理解した。これが“奇跡”なのかどうか、判らない。 さらに周りを見ると、点滴や床頭台があった。どうやらここはどこかの病院のようだ。 と、言うことは、咲良たちはやっぱりフロージーに勝ったのだ。龍一は無事のようだが、他の人たちは大丈夫なのだろうか? 「…んんー……!! ふあぁぁ…」 龍一が背伸びして、眠たいまぶたをこすった。 「………ぁ……。」 「……え?」  
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