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「遊郭って言ったのに…」
原田は、島原の一室で呟いた。
部屋には今、永倉、原田、藤堂、芹沢のほかに芹沢一派である新見錦と、沖田、そして一人の太夫がいる。
当初、永倉以外の全員が大阪の遊郭に行くつもりであった。
それを永倉が、"大阪なら行かない"といったため、島原にいくことになった。
「まぁ、良いじゃん!!
お酒が飲めるんだし!!」
見かねた藤堂が口を挟む。
「ところで、何で総司もいるの?」
永倉が首をかしげる。
「私は、土方さんに非番をいただいたので」
沖田が意味深に笑う。
そのとき、部屋にお酒が運ばれてきた。
次々と運ばれる酒に料理に、全員飲み食いを楽しんだ。
このとき永倉は、翔のことなど覚えていなかった。
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