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『輝』がいなくなったのは突然だった……
いつも一緒だった『輝』
これからもずっと一緒だと思ってた。
それが普通だと思ってたんだ…
でも違ってた。『輝』は俺を置いて、一人で遠くにいってしまった。
ひとりが嫌いな俺を置いて…
◇ ◇ ◇
『輝』…篠崎 輝-シノザキ ヒカル-と出会ったのは高校一年生の秋。
当時美術部だった俺【樋渡 智-ヒワタリ トモ-】は、放課後はいつも絵を描いていた。美術部と言っても俺以外は皆、幽霊部員で実際に活動していたのは俺だけだった。
その日もいつもの様にキャンバスにむかって筆を動かしていたら――
ガシャーーン
「うわっ!!?」
いきなり美術室の窓ガラスが割れ、教室にガラス片が飛び散り、俺は咄嗟に頭を抱えていた。
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