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 真琴がいきなり現れた。 琴乃「いきなり現れてなんなの    じゃ!?」 真琴「お茶出してないから持っ    て来てあげたのに、要ら    ないのであれば下げます    ね」  麦茶とお菓子を持って来ていた。 琴乃「すまんなのじゃ~要るの    じゃ~」 真琴「冗談ですよ」  真琴はテーブルにお茶とお菓子を置いた。 琴乃「ありがとなのじゃ」 結衣「いただきます」 真琴「私は唱ちゃんと遊んでま    すのでまたあとで」 琴乃「うい~」 結衣「あ、真琴」 真琴「何ですか?」  唱狐のところへ戻ろうとする真琴を呼び止めた。 結衣「一つ聞いてもいい?」 真琴「どうぞ」 結衣「成り行きで今の状態にな    ってしまったけど、後悔    してる?」 真琴「むしろ感謝してるかな」 結衣「感謝?」 真琴「たまたま神社に立ち寄っ    たのが切っ掛けなんです    けど、そのおかげで琴乃    さんや唱狐ちゃん、結衣    さんに出会えたわけです    し。これが偶然でも必然    でも私は後悔なんかして    ません」 結衣「殺されるかも知れないの    に?」 真琴「皆を守れる位に強くなり    ますさ。一応男ですから    ね」 結衣「一応ね。ありがと」 真琴「じゃ、またあとで」 結衣「うん」  真琴は唱狐のところへ。 結衣「変わってるね」 琴乃「あーゆー性格じゃからの    真琴は」 結衣「怖くないのかな」 琴乃「さぁの」 結衣「死ぬかもしれないのに」 琴乃「真琴も言っておったじゃ    ろ、強くなるって。しか    も真琴を守る立場の私達    も守るって」 結衣「だけど」 琴乃「大丈夫じゃ」 結衣「確信はあるの?」 琴乃「それはわからん」 結衣「じゃあなぜ?」 琴乃「私も言ったんじゃ」 結衣「何を?」 琴乃「殺されるかもって。だか    ら私が守ると」 結衣「言ったんだ」 琴乃「そしたら怯えるどころか    一緒に強くなるって言っ    たのじゃ」 結衣「人は見かけによらないん    だね」 琴乃「じゃの」 結衣「あっ」 琴乃「どうした?」 結衣「明日荷物取りに行かない    と」 琴乃「帰るのか?」 結衣「明日帰って荷物こっちに    送るので今日泊まってい    いですか?」 琴乃「泊まるのは構わんと思う    が、いつ帰ってくるのじ    ゃ?」 結衣「明日の朝一で帰るので、    夜には帰って来ます」 琴乃「待ってるのじゃ」
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