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「……で?俺はなぜいきなり縛られているんだアバスト?」
「何って、お前が逃げないようにするためだよ」
リユスはベアウルフを倒した後、ギルドに戻り報酬を受け取ろうとした。
そしてさっさと何処か行こうとした所、アバストに捕まり、ギルド長室に連行された。
リユスはわけのわからないまま、縄で縛られギルド長室に転がされたのだった。
「さてリユス君、ひとつ聞こうか。僕は確かに君に暇を出すとは言ったよ」
「ああ言われた。だから……」
「だけどリユス君。僕は君を『旅に行かせる』という許可を出した覚えはないよ」
「自由って言ったじゃん!」
「そこでリユス君、君にいい話がある。」
「俺の話を聞け」
アバストはリユスの話を完璧に無視して、机の上に置いてあった書類を手に取った。
それをリユスの前に差し出した。
リユスはそこに出された紙の内容を見た。
「……入学手続書?」
「そうだ。お前には僕が経営してるって言うか創設した学園に通ってもらう」
「それって経営難だから一人でも生徒が欲しい、とかそういう類の理由じゃないよな?」
リユスは怪しむような顔でその紙を見た。
しかし、アバストはそれとは違い、真剣な顔つきをしている。
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