二話-入学の時期-

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リユスはここで驚いているのは、自分だけだということに気づいた。 周りの人間は驚くどころか、顔色一つ変えない。 そのとき、リユスの後ろのほうで声がした。 「おい……アイツ……」 「あぁ……あの落ちこぼれの……」 「あのラグナロクの……」 その言葉に、リユスは思い出した。 ギルドNo.3、トゥーレ・ラグナロク。『武器の王』 ありとあらゆる武器を使いこなす『無限流』の宗家。 しかし、特筆すべきは武器を作り出す技術。 魔奏者のための武器を作り、またそれを扱うことに長けた一族 ギルドに所属している名門のほとんどが、この一族の銘が刻まれた武器を使っている。 名門中の名門ともいえる。 しかし、ここで一つ疑問に気づいた。 その『ラグナロク』の子供がなぜ落ちこぼれなのだ? こうして生徒代表挨拶するほどの優秀な成績を残しているというのに、なぜ落ちこぼれなのだ? リユスは疑問に思いながら、ノイアの言葉を聞いていた。
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