知らない世界

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「ん…」  寝ぼけ眼で寝返りをうったとたん、頭に鈍い嫌な音が響いた。 「っ……」  あまりの痛さにしばし悶絶。 「いったぁ…何でこんなとこに壁が…?」  ぶつけた頭を押さえながら体を起こし、周りを眺め妙な事に気付いた。 「何でこんな所で寝てるんだ?」 …昨日は確か、 残業で帰りが遅くなって…  疲れて着替えもせずに、ベッドに倒れ込んだはず。  その証拠に、Yシャツにスーツのズボン姿で、昨日の仕事へ行った時の服装のままだ。 それなのに、 「何で路地裏で寝てたんだ?」
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