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「ンンッ…」
次の日の朝理香が目覚めた
「理香、おはよう。」
理香は俺の顔を見るとビックリしたようだった
「あ・・・おはよう・・・あの、何でココに?」
「あぁ、この病院は俺の兄貴の病院だから。
それに、理香の記憶が少しでも早く戻るように、思い出話でもしようと思って」
そういうと
「ホント?ありがとう!!えっと・・・名前は?」
この質問をされるとやっぱり記憶がないと思い知る・・・
「旭。俺は森本 旭。旭でいいから理香とは
幼馴染だよ」
おれはあえて、"恋人"ではなく、俺と理香の前の関係である"幼馴染"と言った。
その方がいいと思ったから。
何も覚えていない理香は俺が恋人だって知ると、何も覚えてない自分を責めると思ったから。
「旭・・・旭だね!!」
理香は確認するように俺の名前を繰り返した
「あっ、それと理香に帽子買ってきたんだ。
助けてくれたお礼に」
と俺は買ってきた白いニット帽を渡した。
理香は、なでるように頭を触ると、一瞬悲しそうな顔をするが
「ありがとう。とっても嬉しい」
と微笑んでくれた。
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