11.別れ

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ミキ…。 無事でいろよ… それしか考えていなかった… どれくらい走っただろぅ…。 おれはやっとの思いで病院に着いた。 しかし疲れ果てたおれは、病院の廊下に倒れ、意識を失ってしまった…。 ミキ…、ミキ…。 おれは夢を見た。 夢のなかでおれはミキの声を聞いた…。 「遊…。ずっと、ずっと好きだった…。 あたしは遊に会えて本当によかったょ。 本当に幸せだった。 ありがとね…。 …でも1つだけ約束して…。 あたしの事はもぅ忘れるの…。 幸せになってね… あたしは幸せな遊を空から見ていたいから…。 遊…。バイバイ…♪ 本当にありがとう… 大好きでした…」 おれ「み…き…?」 気付くとおれは病院のベッドに寝ていた…。 もう次の日の朝だった。 おれはすぐ我に返った。 「ミキ…!!」 ミキを探して病院を走った。 そして、ミキのお母さんがいた…。 泣いたのか、ミキのお母さんの目は腫れていた…。 そこでおれは事実を知った。 ミキは噴水へ向かう為、交差点を通った。そこに居眠り運転をしていたトラックが突っ込んだ。 そしてミキをひいた…。 ミキは即死で、病院に運ばれた時にはもう、遅かったという……。 おれは事実を知った…。 でもすぐには信じれなかった。 いや… 信じたくなかった…。 おれは涙も出ないまま、病院を出た…。 それからの事はよく覚えていない。 おれはなにも考えず、渋谷の街をぐるぐるした。 おれは…どうしたらいいんだ…。 アパートに帰ってからも、その日はなにも考えられなかった…。 考えたくもなかった…。 明日起きたら、ミキが隣でおはよう♪と元気に言って来る気がした。 そしておれは眠りに着いた。
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