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ミキ…。
無事でいろよ…
それしか考えていなかった…
どれくらい走っただろぅ…。
おれはやっとの思いで病院に着いた。
しかし疲れ果てたおれは、病院の廊下に倒れ、意識を失ってしまった…。
ミキ…、ミキ…。
おれは夢を見た。
夢のなかでおれはミキの声を聞いた…。
「遊…。ずっと、ずっと好きだった…。
あたしは遊に会えて本当によかったょ。
本当に幸せだった。
ありがとね…。
…でも1つだけ約束して…。
あたしの事はもぅ忘れるの…。
幸せになってね…
あたしは幸せな遊を空から見ていたいから…。
遊…。バイバイ…♪
本当にありがとう…
大好きでした…」
おれ「み…き…?」
気付くとおれは病院のベッドに寝ていた…。
もう次の日の朝だった。
おれはすぐ我に返った。
「ミキ…!!」
ミキを探して病院を走った。
そして、ミキのお母さんがいた…。
泣いたのか、ミキのお母さんの目は腫れていた…。
そこでおれは事実を知った。
ミキは噴水へ向かう為、交差点を通った。そこに居眠り運転をしていたトラックが突っ込んだ。
そしてミキをひいた…。
ミキは即死で、病院に運ばれた時にはもう、遅かったという……。
おれは事実を知った…。
でもすぐには信じれなかった。
いや…
信じたくなかった…。
おれは涙も出ないまま、病院を出た…。
それからの事はよく覚えていない。
おれはなにも考えず、渋谷の街をぐるぐるした。
おれは…どうしたらいいんだ…。
アパートに帰ってからも、その日はなにも考えられなかった…。
考えたくもなかった…。
明日起きたら、ミキが隣でおはよう♪と元気に言って来る気がした。
そしておれは眠りに着いた。
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