ティータイム

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『そんな…寂しいこと、言うなよ』 「やはり、キミはそう言うのだな」 寂し気な瞳で笑われた 分かったと言われないところを見ると、考えを改める気はないらしい 「まぁ、何にしろ…だ!お前は特に無防備でいるのは駄目だからな!!」 『何でだよ?』 「“アリス”はルールのようなものだ」 『それが?』 「ルールを破ることで、役を得ようとする者もいる」 「“掟破り”って役をね…」 「だから、“アリス”が安全って保障はどこにもねぇんだ」 「現に何度か狙われたけどねぇ」 「まぁ、私達がそう簡単にキミを傷付けさせはしないさ」 …今更かもしれないが…俺は、本当に物騒なところに来てしまったようだ 生きていけるか、心配になった 「暗い話をしてしまったね。菓子でも食べて落ち着こうか」 それからは、普通にのんびりした時間だった それでも、確実に俺の中に何かを残した .
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