100人が本棚に入れています
本棚に追加
「おぉ、“アリス”!」
『うがっ』
…どうして、皆こうも俺に抱き着きたがるんだろう
しかも、抱き着かれる回をおうごとに加減がなくなってる気がする
「これ、女王。“アリス”が苦しんでおるぞ」
「おぉ…それはすまんの」
『ケホッ…相変わらずだね…“ロサ”』
「“アリス”は相変わらず小さいの」
『うるせぇやい』
女王、ロサは俺の母さんみたいな存在
気が強く、ちょっと短気なんだけど…自分にも他人にも厳しい人
「おかえり、“アリス”」
『ただいま、“ブルーム”』
「大きくなったの」
こうやって、優しく大きな手で撫でてくれるのは、王であるブルーム
言わずもがな、父さんのような人だ
ロサが真っ赤なドレスで、ブルームが青いドレスローブ
この城が赤が主になってる理由は、ブルームが折れてあげたから
それでも青が残ってるのは、ロサなりの優しさ
「“アリス”!」
『お、ピーター』
「遅かったですね」
ゆっくりと部屋に入ってきたピーターは、俺の横にぴたりとついた
「まさか、この騎士がまた何か?」
そう言ってエースを睨む
まぁ、喧嘩仲間みたいなもんだから疑われるのは仕方ないかもだけどさ
最初のコメントを投稿しよう!