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『違う、違う。ちょっと、シルク達とまったりしすぎたんだ』
「帽子屋のとこで…?あの紅茶党の奴らのとこか?!」
『そうだけど…?』
何かマズイことを言っただろうか?
ロサの短気が発動している
「紅茶など、邪道よ!口直しじゃ。コーヒーの準備を」
『え…?』
どうやら、紅茶派ではなくコーヒー派だったようだ
それに異論はないらしく、ピーターにエース、ジャックは外に出て行った
「ほれ、“アリス”。庭へ出るぞよ」
『庭…あぁ……』
確か、あの童話ではトランプ兵が薔薇を塗り替えていたな
「女王も“アリス”が帰ってくるのを待っていたのだよ。悪いが、少し付き合ってやってくれぬか?わしも久々にお主と話もしたいしの」
『歓迎されるのは嬉しいから、喜んで』
シルク達ともそうだったけど、話に花が咲き過ぎてあまりお茶とか菓子には手をつけてなかったからね
もちろん、出されたものは全てたいらげたけど
今回もそんな感じだろう
「二人とも何をしておる?!」
「おっと…早く行くかね、“アリス”」
『ふふ…そうだな』
俺はそうして二人の後を追って部屋を出た
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