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生温いお湯に浸かっているみたいだ
気持ちいいのか悪いのか、分からない
「アリス!」
「やぁ、アリスじゃないか」
「アリス、一緒に遊ぼうぜ?」
「もちろん、お茶会に参加するだろう?アリス」
「アリス、一緒に行きましょう」
「アリス、大好きだよ」
『俺は、“アリス”じゃねぇ!』バッ
目を覚ますと、そこは知らない部屋のベッドの上だった
『はぁ…はぁ……ここは、どこだ?』
この部屋にあるのはベッドと大きな鏡と一つの扉だけ
『……』
俺は、何の気無しにベッドから下り、鏡の前に行った
そして、鏡に映った自分の姿にぞっとした
『何だ?この姿は…』
まず、服装だ
俺はシャツとかラフな格好をしていたはずだ
だけど、今は…
青を基調とした…“アリス”の男Verみたいな格好だ
しかも半ズボンにハイソックスという…
高校生としては、有り得ない格好だ
高校生としては…
『どうなってるんだ?』
一番驚いたのは、自分の年齢だ
昔…そう、まだ“アリス”を好きでいれた時の年齢だ
女みたいだとからかわれて切った赤茶の髪も、その時のように腰まであり、ゆるくみつあみにされている
身長も183あったものが、今はどう見ても130前後
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