この浮気者ｯ！！

３．

南都の怒った表情みたさに、いつも鷹史は南都が嫌がることを１日に１回は必ず行う。

南都と鷹史が幼馴染みの腐れ縁とだけあり、幼い頃からそれは変わらないらしい。

「ごめん。でもさ、紅羽に殴られてマジで痛いんだって～」

「それでも、ダメ！」

南都は鷹史の理由も知らんふりで視線をフンと顔ごと逸らしてしまうと俺にニッコリと満面の笑みで微笑みかけて言った。

「紅羽、今日は２人で帰ろうね」

「そんな～、嘘だろ…」

南都からの誘いに頷かないわけにはいかず、無言で首を縦に振ると南都は満足したように再び食事を始めた。