3.

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まったく…、鷹史もバカだな。 俺からしてみれば鷹史が可哀想に思えてくる。鷹史から聞いた話によると初めて出会った幼少の頃から好意をよせている。 薄々、南都も気づいているみたいだが、素直になれないみたいだ。なんか、蓮と今のような仲になるまでは南都みたいだったから見ててよく分かるんだよな。 南都が教室へ帰ろうと俺だけを誘い、歩いていくため俺は鷹史の肩を軽く叩いて「ご愁傷さま」と声をかけた。 「紅羽のせいだ~。今度、借りは返してもらうからな!」 「わかったから、早く帰ろうぜ。南都に置いてかれるぞ」 本気で膨れている鷹史をなだめ、2人で南都の後を追いかけるときに「俺は本気だ」という鷹史の呟きに苦笑するしかなかった。
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