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「いつもの事でしょ?」
「そうだけど、あんまり毎回だと鷹史が可哀想だなって……」
鷹史の様子など知らんふりを決め込んでいるのか、あまり興味もなさそうに言って再びノートに目を向ける。
意固地になっている様にも見えるのは俺だけだろうか。
俺は、ふて寝する鷹史とノートを映す南都を交互に見て、もどかしい2人の距離感に堪らず机に肘をついて頬杖して大きくため息をつく。
そんな俺の反応が気になったのか、未だノートに視線を向けながらも言い訳をするように呟く。
「僕のせいじゃないよ。鷹史がいつもふざけて、だ・抱き着いてきたり、頬っぺたにチ・チューしたりするから……」
始めははっきりと訴えていたが、次第に恥ずかしくなったのか顔を赤くしながら音量がだんだん小さくなり最後には消えてしまった。
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