1.幸せな妖精

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 チルノは幸せだった。   「幸せ」なんてものの定義は誰が決めるものでもない。けれど、氷の上ではしゃぎまわる彼女を見れば、誰もが幸せと思わざるを得ないだろう。    事実、チルノは不幸だなんて思ったことはなかった。    カエルを凍らせれば楽しいし、湖を凍らせれば嬉しい。レティに喜んでもらえるともっと嬉しい。    そんなことを考えるだけで、チルノは幸せになれた。    だから今日も無邪気に笑う。    この幸せが離れていかないように。
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