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大人たちが帰ってくると、夜ご飯になった。
お寿司がいっぱい出てきて、嬉しかった。
僕たち子供は、
「お寿司おいしいね-」
なんて話してた気がする。
その日はおばあちゃんの家に泊まった。
普段会わない親戚がいて、楽しかった。
夜までいっぱい遊んだし、お喋りもした。
次の日、僕たちは埼玉に帰ってきた。
いまでも、おばあちゃんが亡くなったなんて信じられないような気持ちだったのを覚えてる。
しかも、小学生という楽しい時期はそのこと自体を忘れさせるのに十分だったみたいだ。
それからどれだけ経ったのかは覚えてないけど、親のお盆休みにおばあちゃん家に行った。
すぐ近くにお墓もあるから、お墓参りも兼ねて。
夏という事もあり、墓地は草でいっぱいだった。
大人と一緒に草むしりをしたんだけど、正直面倒くさかった。
(なんで草むしりなんかやんなきゃいけないんだよ!!)
そんな事を思ってた気がする。
何時間も掛けて、草むしりが終わった。
足は痛いし、体中泥だらけだし、蚊にも刺されてウンザリだった。
おばあちゃん家に戻ると大叔父さんが
「ありがとう」
って言ってきた。
少し照れくさかったのを覚えてる。
次の日は、神棚の掃除を手伝わされた。
かなり埃が溜まってるし、正直やりたくない。
そんな風に思ってたけど、なんだかんだでやることになった。
まず上に乗ってる物を全部下ろして、一つ一つ綺麗に拭いていく。
それが終わったら脚立に乗って、神棚の上を拭く。
終わったのは始めてから三時間くらいしてからだった。
(昨日といい、今日といい。何でこんな事やらなきゃいけないんだ…)
そう思い部屋で転がっていると、
「たく-。ちょっと来い」
大叔父さんはそう言って、自分の部屋のほうへ歩いていった。
僕は軽く返事をして、大叔父さんについていった。
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