プロローグ

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拓馬と付き合い始めたのは、草が茂り始め、土の蒸した匂いがし始めたころだった。 拓馬のことは、中学から知っていた。 知っていた、というのは文字通り存在を知っていただけで、言葉を交わしたことはなかった。 全校生徒1000人規模の中学だもん。 たまたまおんなじクラスにならなかっただけ。 そのまま地元の高校に進み、初めて同じクラスになった。 しかも。
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