恭ちゃん.

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その祭りがおわってちょっと日がたったある日。 ミナと買い物。すこし歩きながら喋っていたらいきなりミナが 「恭ちゃんって覚えとる??」なんて言い出した。 「恭ちゃん?」 首をかしげた。 「あの祭りで会った…」 「あー!思い出した!!」 「恭ちゃん… カッコよくない?」 「え、あ、うん! カッコいいと思う!」 カッコいい、なんて口から出任せで初めて恭ちゃんに会った時からずーっと恭ちゃんの顔をハッキリ見たことなかった。 「あさこ、携帯知ってるよ?」 「ほんと?メールしてみてよ!」 「うん。いいよ!!」 きっとあの時、ミナは恭ちゃんのことを気に入ってたと思う。 だから協力してあげたいなー、 なんて勝手に思いつつ 恭ちゃんにメールを送った。 最初はね。ほんとにそういう気持ちだったの。 これだけは偽り無い、あたしの気持ち。
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