恭ちゃん.

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次の日、そう8月7日の夜。 あたしはまたミナの家に報告に行っていた。 「恭ちゃんに告られた・・・」 「マジ?どーするの?」 「え・・・」 迷っている時に、鳴り響く着信音。 雨上がりにもう一度、キスをして。 『昨日の事、考えてくれた?』 いきなり、そういわれた。 『え、でも恭ちゃん彼女・・・』 『彼女とは、別れたから』 そう言った、恭ちゃん。 それでも 『でも・・・』 戸惑うあたし。 でもほんとは。 ほんとは恭ちゃんが好きだよ。 彼女なんて、関係無くて、恭ちゃんと同じ気持ちになれたら嬉しいな、なんてそんなことを思ってた。 彼女よりあたしを選んでくれることを望んでた。 それでも、8月7日の今日は、あつしと別れた次の日で 今付き合ったら軽い女なんて思われたりして。 冗談から始まったほんと。 なんてね 冗談なんて表面上。 ほんとは、ほんとはね。ずーっと恭ちゃんに憧れてたんだ。 メールを始めた時から。 一個しか違わない年も遠く感じるくらいの恭ちゃんの優しさに。 ずっと、ずっと。 今もずっと。
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