消えたドライバー

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二人は部屋の中にある物を一つ一つ調べていった。 ふと脇を見ると、ラルフローレンのロゴの入ったキャディバッグが目に付いた。 「へえ・・・・最近のOLさんってゴルフやるんですね」 「ああ・・・流行ってるらしいな・・・」 「結構これ・・・高そうですね・・・警部たしかゴルフやるんですよね」 「ああ・・・まあ下手糞だけどな・・・」 「もう今からゴルフなんて・・・出来ないですよね~」 「いやそんな事はないよ鶴さん、健康にも良いしやってみるとおも・・・・」 と・・・しゃべりかけたその時、久米は会話をやめ思わず呟いた。 「ドライバーが・・・・ない」 「え?」 久米の口調が少し激しくなった。 「鶴さん・・・ドライバーがないんだよ」 「ドライバーがないって・・・・何か問題があるんですか?」 ゴルフをしない鶴川には、久米の表情の変化に驚いた様に言った。 「鶴さん、このセットはツアーステージと言って・・・・まあ、おそらく女性にしては結構な腕前だと思うんだ。その中でドライバーだけないってのは有り得ないんだ・・・・」
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