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「いや、でも警部、じゃあ広子はそのドライバーを持って外に出たって事ですか?何の為にこんな夜中に・・・・そりゃ有り得ないんじゃ・・」
しばらくクラブを見つめて黙り込む久米。
そして急に鶴川の顔を見るや否や
「鶴さん!もう一度公園の周りを探す様に現場に電話してくれないか!」
「え?」
「おそらく・・・あの耳の裏に付着していたのはドライバーのヘッド塗料の可能性がある」
「って事は・・・警部、まさかそのクラブで・・・・」
「いや・・・あくまで可能性だが・・・・」
部屋から持ち出されたドライバー。
そしてそのドライバーがなぜか凶器に・・・?
持ち出した理由は?
二人は黙り込んでしまった・・・・。
その時、鶴川の携帯が鳴った。
「警部!」
「ああ・・・恐らく・・・」
「どうだった!?」
「えー現場を確認しましたが・・・そのゴルフクラブらしき物はまったく見当たりません」
「なに?・・・警部。見当たらないそうです」
「いや・・そんなはずは無い。池の中まで探したのか?」
「警部それはこの時間じゃ無理ですよ!明日の朝にならないと・・・・」
久米は経験上、こういった事件は時間との戦いと解っていた。
こうしている間にも犯人の手がかりはどんどん薄くなる・・・・
「探せ・・・池の中でもどこでも徹底的に今探す様に指示してくれ鶴さん」
「は、・・解りました・・・・」
そして二人は部屋の中に手がかりになる物を探した。
と、その時だった。
ガチャ!
「キャーーッ!!」
突然女性の叫び声が部屋に響いた!!
「どうしたっ!?」
思いも寄らない展開が待ち受けていた・・・・。
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