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『…よし! みんな揃ったな? それでは!第1回親睦会にかんぱーい!!』
あれからあたし達は場所を移して大学の近くの居酒屋に来ていた。
店の中には、あたし達と同じ歳ぐらいの人達がたくさんいた。
みんなイキイキしていて 目が輝いているように見えた。
この時、この瞬間にいったい何人の人達が世界中で命を落としてるんだろう…。
そう思うと何とも言えない感情が胸の中で渦巻いてくる。
『陽菜先パイ…?』
操に呼ばれて思考を現実に戻す。そこには心配そうにあたしの顔を覗き込む操の顔と、不思議そうにあたし達を見ているみんなの姿があった。
『あ ごめんごめんッ!!ちょっと考え事してた 笑』
『…そうですか?ならいいですけど…。』
『……顔色…良くない』
『え? そうかな?』
そう言われれば…なんか頭痛くなってきた…。
『…んぢゃ今日は陽菜の体調が悪いから、中止!!』
『 えぇ!? ちょっと修治!! あたしなら大丈夫だしッ!』
『なにゆうとんの、ほんまに顔色悪いでぇ?今日ははよ帰ってゆっくり休みぃ』
『で でも…』
『いいから陽菜は休んどけ。お前に倒れられたらだれがこのアホの面倒みんだよ?』
みんなあたしに気ぃ使ってるし… ってか アホって修治だよね…?
『…ッわかったよ。今日は帰ります!』
『んぢゃ後はよろしく~』
みんなに軽めに挨拶をして、修治とともに店を出る。店を出てから私達の間に会話はない。
う~…。気まずい………。ってかなんか修治怒ってる……?
一歩前を歩く修治の背中を見ながら考えていたら、いつもより少し低い声で話かけられた。
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