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はぁ…
仲間ねぇ…。とりあえず、操あたりいってみるかな…
『…にしても、めんどいこと引き受けちゃったなぁ…』
大体、なんで修治がそんな探偵みたいな事…
あー…
親父サンの影響かな…
『 っと 考えてる場合じゃなかった。早く操(みさお)んとこ行かなきゃ…』
そう言って、食器が乗っているおぼんを持って立ち上がった。
食堂を出た後、白い壁に囲まれた長い廊下をゆっくりと歩く。その内に人が出てきて軽く会釈をしながらすれ違う。
操の部屋どこだったっけ…
ふと 考えを巡らしていると前方の赤い扉に
-新聞部-
とかかれた貼り紙がはってあった。
あ ここだ
なんの躊躇もなく、赤い扉に手をかける。
扉をあけて中の様子を見てみると辺り一面足の踏み場がないほど新聞紙が散乱していた。
『…なにこの状況』
しばらくその部屋の異様な様子に呆然としていると ケータイを耳につけ鼓膜が破れるんじゃないかと思うぐらいの大声で怒鳴っている女の子が、こちらに気付いた様子で近付いてきた。
『だぁかぁらっ!!それの許可おりるまで帰ってくんな!! 分かった!!? はいよろしくー!!』
ブチッ
と自分の用件だけを簡潔に伝え 電話の相手が何か言ってるにも関わらず電話を切った。
あらためて私をみたその女の子、桐下操(きりしたみさお)は目をキラキラと輝かせて先程の怒鳴っていた姿が嘘のように猫なで声で私に抱きついてきた。
『陽菜先パァァァァァアい!!』
『操ー!!久しぶりー。』
操はあたしの高校のころの後輩で、よく懐いてくる犬みたいな子
抱きついてきた操を抱きしめ返したら、操が何かに気付いたように言った。
『ところで陽菜先パイ…ここに来るなんて珍しいですね?何かあったんですか? 』
『あぁー、まぁ あるっちゃあるんだよね…』
そうしてあたしは食堂での修治とのやりとりの事を操に話した。
『だからさ…操誘いにきたんだ。あ でも操は新聞部で忙しいからやっぱり無理かな…?』
『 な!! 全然無理じゃないですよ!!むしろ暇ですから!!陽菜先パイの頼みなら喜んで引き受けます!!』
よっしゃ!!1人確保…
ふ…チョロいな笑
『ほんと?ならよかった。んぢゃ 今日講義終わったらメールして? 迎えにくるから』
『陽菜先パイが!?うわぁぁ!!めっちゃ嬉しいです♪ ぢゃ終わったら即メールします!!』
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