お前が俺様の花嫁だ

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アルジェンさんが見えなくなってからルイさんはあたしに笑顔のまま話しかけてきた。   「そういえば、まだちゃんとした自己紹介してませんでしたね。」   確かに、ルイさんのことはまだ名前しか知らない。   「えっと、俺の名前はルイ=ジオレッド。家はルーマニアの古い貴族の家系で俺はジオレッド家の長男にあたるんです。 京子さん…雛さんの母君とは 俺の母が経営している会社との取引があって、そこで知り合ったんです。 それで、今回は京子さんの助けもあって前から来たいと思っていた日本に留学することになったんです」   お母さんからは留学生家に住まわせてあげて!としか聞いていなかったから今初めて詳しい内容を聞いた。   「あっ、じゃああたしも自己紹介を…」   「いえ、失礼ながらアルが雛さんについて調べた内容、資料で全て見ましたので…」   「そ、そうですか…」   さっきの内容全て知っているということは、体重なども全て知られているのだろう。 そんなに卑下するほど酷くはないと思っているけどやっぱり全て知られているというのはあまりいい気分ではないな…
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