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ーー朝ーー
慣れない寮生活の初めての朝、私はいつの間にか窮屈なベッドから転がり落ちていた。
「……んっ……」
見慣れない天井と照明、私の部屋とは違う窓からは朝の日差しが射し込んでいる。
こんな朝は初めてだけど……これはこれで新鮮でいい気がした。
「……っくしゅっ…………寒い。」
ただベッドから落ちて寒かったのは、新鮮ではあるものの嫌だった。
本当なら低血圧の私は朝に弱く、まだ暖かいベッドの中で呆然としているはず。(言い訳になるのかな……?)
しかし今日に限っては普段使っているベッドよりも若干サイズが小さいためか、気がつくとベッドから転がり落ちていた。
寒いために一気に目が覚めちゃった……次からは落ちないように気を付けよう。
…………
眠い、このままじゃ何もやる気が起きないわね。
顔洗って、行動開始とするかな。
私は完全に目を覚ますため、静まり返った廊下を小走りで洗面所に向かった。
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