第五章

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「マジか…!本当にそんな事が!連れていってくれ!どうすればいい!?」かなり乗り気だ。 「OK!まあ落ち着けよ。とりあえずこれから海に入って海底2000メートルまで潜ってもらう。」 「2000!?OH SHIT!無理だよ!息がもたない!」谷口は大袈裟に頭を抱えた。 「ハハハ!まあそう思うだろうな。だが俺と一緒に潜れば大丈夫!息がもたなくなってきたら普通人間は死ぬが、竜宮城に招待された人は死なないんだ。限界を超えたら海の中でも息が出来るぞ!まあ怖いとは思うがついてこい!絶対大丈夫だ!」そういって太郎はバシャンと音をたて海に飛び込んだ。 残された谷口は迷った。竜宮城か…。童話でしか聞いた事がなかったのに現実となろうとしている。どんなところだ?実に夢があって楽しみだ。太郎という名前が普通過ぎて軽くコンプレックスだったのにそのおかげで竜宮城に行けるときたもんだ。今なら許せるぜ! …海中で息ができると言っていたが本当に大丈夫なのか?しかし亀が人間の言葉を話しているという現実…。もうこうなったら何が常識で考えれる事なのかがわからなくなってきた。何が起きてもおかしくない!今がチャンスだ!今行かずにいつ行くんだ!?もう行けないかもしれない!今しかない! 「FLY AWAY!」 バッシャーン! 谷口は夕日が反射してキラキラした海に勢いよく飛び込んだ。夢と希望を抱えて…。
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