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「中央にいる子が望月な、コイツが来たばかりの頃だから……五年前だな!」
銀月は、写真に写る人物を指差して説明した。
「あの助手の子かぁ~可愛い子じゃん!相変わらず魎月は無表情だな~」
「まぁ……アイツが笑顔で写ってても怖いがな…」
そう言うと、ガクが声を上げて笑った。
つられて、銀月も笑う。
すると、不意にガクが真顔で銀月に問う。
「な~銀月。銀月って…死神になってどの位?」
「ん?何だ、急に?」
「あ、いや!何か…気になって…その、気に障ったなら…ゴメン…」
ガクが慌てた様子で言うと銀月は、柔らかく笑いながら、〝構わない〟と言いガクの向かい側に座った。
「死神になったのは、五十年前だな…」
「ご…五十年前…生きてたら爺ちゃんだな」
ガクがかなり驚いた表情で銀月を見た。
目の前の死神は、どう見ても二十代後半の青年だ…漆黒の髪に加えて、同性から見ても羨ましい位、整った顔立ちをしている。
「どした?ガク…オレの顔に何かついてるか?」
「いーや、別に…変わった眼鏡掛けてんなって思ってさ…モノクルってヤツだよな?」
同性に見とれてただの、美形で羨ましいだのは何やら悔しくて言いたくない気持ちになったガクは、違う事を口にした。
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