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今から五十前…。
死神となったばかりの銀月は、自分の上司となる中年の男性と話していた。
「我々の仕事は理解してるかな?」
「はい…死を受け入れられない死者に受け入れさせ、あの世へ送る事…そして、リストにある人物を狩る……ですね?」
静かな口調で言うと、上司は、満足そうな表情を浮かべて頷いた。
「それが…我々に課せられた〝罪〟だ…よく覚えておきなさい……紹介が遅れたが、私は柊(ヒイラギ)…宜しく」
そう言うと柊は、銀月に握手を求めた、銀月も名乗り、握手を交わす。
「さて、次に…君に会わせなきゃならない人物がいる…」
「はぁ…誰です?上層部や仲間には挨拶を済ませましたが…まだ死神が…?」
銀月が怪訝な表情を浮かべながら柊に問うと、柊は、やや困った様な表情になり暫し、沈黙したがすぐに口を開いた。
「死神ではない…我々とは、違った時限の人物でな。少々、掴みづらい方だが…挨拶はしといた方がいい」
その説明だけでは、イマイチ人物像が掴めないが、会えば分かるだろうと銀月は、心の中で思った。
そして…柊に連れられ、銀月は、ある場所へと移動したのだった。
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