強者の条件

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陽たちは信じられないといった様子で話を聞いていた。 二人にとっては、自分たちの弱さを再度確認するようなものだ。 「タツさんが歯がたたない相手なんて今の俺たちには途方もないよ……」 「本当だよな……。っで結局相手のプレイヤーの名前はわかったのか?」 「それが本当にプレイヤーかどうかもわからへん。結構その竜にやられてる人はいるみたいやねんけどな」 ヒロの目には悔しそうな達也が映った。 「まぁ、いずれ見つけて再戦したるわ。次は負けへん」 話をしていると渓谷の出口が見えてきた。 先程のプレイヤー達が狩り尽くしたのか、見事に敵は枯れ、通常よりも早くに渓谷を抜ける事ができた。 渓谷を抜けると平野が広がっていた。 フィールド名はサテン平野。 ラテ草原よりも強い魔獣が徘徊している。 そして目が届く距離に大きく灯った光が見える。 産業都市サンデルカである。
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