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午前九時。
陽は朝からログインしていた。
現実世界とリンクしているこちらの世界も鳥たちが囀ずり、朝日が眩く大地を照らしていた。
陽が朝の新鮮な空気を楽しんでいると、腕輪が音を鳴らす。
【プレイヤー、ヒロからメールが届いています】
今から街まで行くから待っててくれという内容だ。
しばらくすると、ヒロが小さく手を振ってやってきた。
「よっ」
「おはよう。昨日いつの間にか寝ちゃっててごめんね……」
「そうだろうと思ってた。まぁいいさ」
「待ってたのに本当ごめんね」
陽はヒロが昨日と違う片手剣を腰に納めているのに気づいた。
「あれ、その剣?」
「俺が欲しいって言ってたブレイジングソードだ」
「えー! それ凄く高かったんじゃなかったっけ?」
「ずっと金稼ぎしてたからな。最後はレベルもアップしてきてオークを相手にしてた」
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