校長の特権

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朝食と昼食は、学校が配給する事になっている。 だから問題は夕食。 「やっぱり何もないよな」 全く食材が無いため、がっくりする御剣。 ふと時計を確認する浜。 「もう7時だし買いにいくのは難しいね……」 「お金は貰ってるのにな…」 週に一回5000円が貰える、その5000円でなんとかしなきゃいけない。 「仕方ない…貰うか…」 御剣が苦肉の策とばかりに言った。 「えっ…誰に?」 という浜の当たり前の答えに、御剣は言葉を失う。 「……」 「大丈夫だよ御剣くん、実はカップラーメン持ってきてるから」 浜がバッグをごそごそとあさりはじめる。 「本当か!!ありがと浜」 すぐにお湯を沸かし、カップラーメンを味わって食べた。 「よし明日は必ず買い物に行くぞー」 「そうだね…絶対にいかなきゃ」 御剣と浜は決意した。 「そういや御剣くんテストはどうだった?」 「とっても簡単だったじゃん!!三教科とも95点以上はとったと思うよ」 自信ありげに答える御剣。 「えっそんなぁ難しくなかった?」 「とても簡単~」 御剣は笑いながら答えた。
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