校長の特権

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「ところで小田…用件はなんだ?」 「特権だ」と小田は答えた。 正気かというような顔で小田を見る死神。 特権とは校長のみが手に入れられ、特権の存在は、明らかにしない限りは普通の生徒は存在すら知らない。 つまり、特権の存在を知っている小田は、何処かでその情報を知った事になる。 「小田……どこでそれを…」 「お前が自分で言ったじゃないか…神島に…」 小田は平然と答えた。 「何故だ?何故知っている?」 「そういうスキルを持つ者が『俺の組織にいる』ただそれだけ」 説明するのが面倒そうに答えた小田。 『組織』という言葉を聞いて、死神の体にいやな汗が流れ出す。 『組織』という言葉に連想されるキーワードは一つ、【黒き森の住人】だ、それに一瞬で気付いた。 「何故だ…小田…お前は…」 「俺は『組織』の頭だ」 死神の悪い予感は当たっていく。 「死神…聞きたい事がある」 ゴクリと唾を飲み込む死神。 「お前は特権が欲しくて校長になったのか?死神?」 死神は小田に背を向け、小田の鋭い視線は死神の背中を刺す。 「小田ァ!!」image=200163489.jpg
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