校長の特権

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小田は校庭にいる死神を睨みながら言った。 「死神…ゲームをしないか?」 「ゲーム?」 不思議そうに聞き返した死神。 「俺が特権を手に入れた瞬間から始まる…こちらの組織【黒き森の住人】から9人の刺客を送り込む、お前は自分の組織を使って9人を倒し、俺を倒せたら特権は返そう」 これはつまり、組織の対決を意味し、特権という大事な物が賭けられている。 「特権を渡さなければ問題ないな」 勿論、とられるワケが無いと思っている死神。 特権となる校証の焼き印は、常時死神が持ち歩いている。 「もうゲームは始まる…準備はいいな死神?」 次の瞬間、上空から、青白い稲妻のような光線が死神目掛けて落ちた。 あまり突然の事だったが、死神は冷静に避けた。 「ッ!!」 小田はすぐ目の前にいた。 すぐにスキルを使おうとした死神。 「なっ…出ない!!」 一瞬で不安が全身を走り抜ける。 「よくやった…【カースト】…お前のゲームの参加代償はもう一つ…『スキル』だ」 「なに!!俺はスキルが使えないのか!?」 「たった今からな…」 小田がそう言った瞬間、死神の影から人が現れた。 黒髪でストレート気味にまっすぐ髪がおりて、暗いという表現がかなりあっている。 右手には小刀のような物が握られていた。
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