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ドアのすぐそこに立ち、御剣の進行を阻む男は笑っている。
まるで、これから面白い事が起きるのを我慢できずに笑うみたいに。
ちらっと御剣は強肩の男を見た、次はチョークを持っていて、どうやら本格的に自分を狙ってくる、そう考える。
次から次に自分を追い込む嫌な思考が渦巻き、今にも御剣は気絶しかける。だが御剣は折れない、御剣は戦う、御剣は動く。
目の前の男を突き飛ばそうと、突っ込む。
しかし、男は動じない。
そして変化は起きる、御剣が男に触れた事によって。
「もう無駄だよ……君の体は磁化したんだから…」
男の言葉に耳を疑う御剣。
御剣の体は引き寄せられていく………黒板に。
そして、黒板にべたりと張り付いた。
強肩の男は笑いながら言う
「いい的だ!!まずは右肩から……!!」
躊躇なく御剣の右肩目掛け、チョークを投げる。
もう当たる…御剣はそう思った、瞬間、御剣の前に黒い物体が、壁のようになって出現した。
チョークは壁に当たるが、弾き飛ばされた。
次に黒板から黒い穴が出現し、中から人が出て来た。
「無事かな御剣?助けにきたぞ」
確かにそう言った。
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