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入学式を終えた新入生は、各教室に向かった。
(うう……教室に入りずらい)
御剣はそう思っている。
しかしいつまでもブルーじゃいられない。
ハイテンションにする事にした。
教室に着いた新入生は、個々の席についた。
先生の挨拶が始まって早々、御剣の左隣の生徒が話し掛けてきた。
「ねぇねぇどうして朝はいなかったの?御剣くん」
「どうして俺の名を?」
と驚く御剣。
「当たり前だよ、だって朝いなかったじゃん?」
朝いなかったのは御剣ただ一人、よって名前がわかるのも納得いく。
「確かに……いろいろあってな…それより君の名前は?」
「僕は濱って言うんだ濱翔麻(はましょうま)よろしく」
「あぁヨロシク!!」
濱との会話が終わったと思った瞬間。
今度は後ろのヤツが話し掛ける。
「そうだよ…どうしていなかったの?」
次は女子のようだ…と半分ブルー気味に後ろを向いた。
「先に名前を聞こうか?」
ふと体に電撃が走った。
「うーんと私の名前は冥地黄泉(めいじよみ)って言うんだよ、よろしくネ!!」
こめかみの辺りから伸びる髪は、クルクルとカールしてあり、髪が腰の辺りまで伸び、髪の色は茶色がかっていて、主観的にも、客観的にも、美しく、かわいいと思える。
そんな女子だった。
(かっかかか…可憐だ…)
御剣は一目惚れのような感覚に陥った。
「どうしたの御剣くん?」
ハッと我にかえる御剣。
「あー…ちょっと手違いがあってな…」
御剣は理由を話した。
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