アインス

6/10
前へ
/13ページ
次へ
距離が縮まってくるのを感じる。 一旦、足音が止み「ウィーン」という、おそらく扉が開いた音の後、足音の主の姿が視界に映り始める。 白衣の男が二人。 ここは病院なのだろうか? 「覚醒には時間が掛かるのでは無かったのかね?」 初めに口を開いたのは、小柄で引き攣った笑みが印象的な男。 ネームプレートらしき物に「主任・牧原」とある。 「そのはずですが、彼……いや、彼女は新たな被験体ですのでイレギュラーは付き物では無いか……と。」 答えた男は長身で細身の美男子。 ネームプレートらしき物は見当たらない。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加