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距離が縮まってくるのを感じる。
一旦、足音が止み「ウィーン」という、おそらく扉が開いた音の後、足音の主の姿が視界に映り始める。
白衣の男が二人。
ここは病院なのだろうか?
「覚醒には時間が掛かるのでは無かったのかね?」
初めに口を開いたのは、小柄で引き攣った笑みが印象的な男。
ネームプレートらしき物に「主任・牧原」とある。
「そのはずですが、彼……いや、彼女は新たな被験体ですのでイレギュラーは付き物では無いか……と。」
答えた男は長身で細身の美男子。
ネームプレートらしき物は見当たらない。
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