アインス

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「うぐっ……えぐっ」 皮肉な事に嗚咽の際にだけ身体が動く。 とは言え、それは自由とは言い難いもの。 痙攣と共に身体が波打つ。 「おやぁ?良い反応だ。安定している証拠だね」 それを見ながら引き攣った笑みが満足そうに言う。 安定? この状況の何処が安定していると言える? 馬鹿か?コイツは。 俺はこんなにも苦しんでいるんだ。 助けろ! 早く助けろ! しかし言葉には、ならない。
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