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プロローグ
西暦2058年
人類は新たなエネルギー源として、『重力結晶体』と呼ばれる鉱石を発見する。
強力な重力下でのみ採掘されるその鉱石は、掘り出すのに地下700km程の、マントルと呼ばれる場所に存在するという。
『重力結晶体』とはその名の通り、重力を押し固めた様に半永久的に重力を発し続ける鉱石である。
それを電気エネルギーに変換する装置を、『アダム』社が開発し今までの発電システムは、この重力結晶体に取って代わられた。
このシステムが現れた事で、世界各国で新たなシステム開発や小型化の競争が進み、どこからも戦争をする国が無くなって行った。
そして22世紀を迎えると、各国の研究の目的がシステムの開発から、兵器開発に変わっていった。
特にその兵器開発に力を入れていたのは、システム開発で世界的に有名になったアダム社の本社がある日本だった。
その頃の日本は財政難により国自体が崩壊し、アダム社に事実上乗っ取られていた。
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