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何故なら男は自分に関する記憶が欠落していた、その為に困ってしまったのだ。
「どうしたの?」
と女は、心配そうに聞いてきた。
「実は、記憶が無いんだ…」
男は素直にそう告げた。
「ごめんなさい、無神経に聞いちゃって。」
女は頭を下げて謝った。
「嫌、悪いのは記憶を無くした俺の方だから、謝らないでくれ。」
男は女の肩を掴んでそう言った。
「有り難う。じゃあ、私が名前を付けてあげるわ。そうね、初めて見たときに光って見えたから光輝(こうき)何てどうかしら?年は私とそんなに変わらなさそうだし、光輝って呼ぶね。」
「じゃあ、俺の名前は今から光輝で」
と笑いながら光輝は言った。
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