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「じゃあ、凛も特異能力が?」
そんな夢物語がある筈が無いと思い、凛に問いた。
「私の能力は、カーテンよ。詰まり、見られたくない相手に自分を隠せるの。こんな風にね」
そう言って凛は、能力を使って見せた。
「えっ!?」
光輝は、思わず声に出してしまった。凛が言った通り、確かに光輝の前から凛は消えた。そして、姿を現した凛は
「どう?」
と笑いながら言った。
「どうって言われても、どうしたらそんな事出来るの?」
信じたく無いが確かに目の前で消えられては、現実の話しなんだと嫌でも理解した。それと同時に自分にも出来るのか試したくなったのだ。
「能力は人其々だから、光輝がカーテンを出来るかは分からないわ。皆生まれた時から、其々色んな能力を持ってるからね。それに自然と出来るからどうやるのって聞かれても困るわ。」
と凛は諭す様な感じで言った。
「でも、俺は自分の能力を知りたい」
光輝は、自分に何が出来るのか知りたかった。
「じゃあ、この近くに諭しの泉が有るから行ってみましょう。」
「諭しの泉?」
「光輝みたいに、自分の能力が分からない人が、自分の能力を知るために行く泉よ。善は急げよ、早く行きましょ。」
と凛は、半ば強引に光輝を引っ張って泉に向かった。
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