序章 エピローグ1

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 田園調布の、家の二階のベランダから40代の男性が考え事をしているかのように外を見ていた。 「どうしたの?」 後ろから女性が声をかけていた。  妻の鈴藍(すずらん)だ  彼女と出会い出してから、幸運が巡り出しはじめた。 幸運の女神って本当にいるんだなぁと実感したのもつい先日のような気がすると、彼女はじっとこちらをみていた。 「ゴメン😌今迄の事を思い出していたんだ」 「今迄の事?」 彼女は不思議そうにこちらをみていた。 まるで大丈夫?みたいな感じでこちらを見るのは止めてほしいかな。 「今でこそ。田園調布で暮らしているけど5年前なら頭で思っていただけだったのが、こうして現実になってるから、ふと思い出していたんだよ」 「うん、びっくり‼だよね」  今の僕は占術師として、テレビやラジオの出演や本を書いたり、雑誌の占いコーナーを書いたりして、弟子も増えて、どんどん独立して嬉しい悲鳴をあげたり、少しは今まで世話してくれた人達に恩返し出来たのかなと思う。 なにより鈴のお陰だと本当に思うよ。 僕はふと青空をみて人生を思い出していた。
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