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トイレへと逃げ込んだ私を待っていたのは、いつもの秀一ではなく、今にも泣きそうな不安顔の秀一だった。
─私...どうしよう...
「良かった...無事で...」
安心する秀一の後ろには、呆れ顔の啓介が居る。
「だーかーらー。電話の声...俺って気付けよ」
ブツブツ言う啓介の声など耳に入る様子もない秀一は、私を強く抱きしめている。
「し、秀一...ぐっ...苦しー」
慌てて私から腕を緩める姿に、皆は笑っていた。
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