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いつもより遅い朝を迎え、ゆっくりと朝食を取り、仕事へ向かう秀一を玄関まで見送る。
「午後には業者来るから、後の細かい物は舞が決めておいてね。
レコーディング終わったら直ぐに帰るから...」
靴を履きながら、ゆっくりとそう言う秀一は、今日で32歳の誕生日を迎える。
「はーい。いってらっしゃい」
そう言う私に優しくKissをして部屋から出て行く秀一は、出逢った頃のままで...この四ヶ月で髪が少し伸びたくらいだった。
あの日の再会の後、秀一は私の両親へ挨拶に来てくれ、結婚をする事を認めて貰い、秀一の実家へも挨拶に向かった。
私の両親は、緊張している秀一に「遅い」と少し不満そうにしていたが、秀一の両親は、突然の報告に驚きながらも、私達二人を祝福してくれた。
そして、私は再び秀一のマンションへの引越しを済ませ、落ち着く間もなく、秀一のマイホーム計画に巻き込まれていた。
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