welcome Alice

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ハクは背中を見せてから思い出したようり振り返って言った。 ハク 「愛しの国へようこそ、アリス」 僕が不思議に思った時には既にハクの姿は消えていた。 『愛しの国?』 聞き間違えたかな? 僕は耳が悪いため、よく聞き間違える。 だから、今回も聞き間違えたと思った。 ・・・それよりも、いつになったら僕は縮む? 周りにあるテーブルとか、全然変わり映えないのですが・・・。 とか思いながら振り返ると、そこには大きな扉があった。 あれー・・・。 既に小さくなってたってオチ? テーブルは? もう一度テーブルの方を見ると、なんか白くて細い壁がある。 上を見ると白くて丸い天井が見えたことから、これはテーブルだとわかった。 なんだこの摩訶不思議? 体が縮む感覚味わわせてくれないのね。 僕は扉に向かった。 豪華なドアノブを回して押す。 『あれ?ちょっと!開きませんって!!』 一人で騒いでいたら、後ろから笑い声が聞こえた。 ??? 「くっ・・・くくくっ・・・」 いや、頑張ってこらえてるけど声が漏れちゃってるパターンか。 『誰じゃけ!!笑うでないわ!!』 僕は振り返って怒鳴った。 ??? 「だってその扉引きドアなのに・・・くくくっ・・・」 ひっ、引きドアだと!? 試しにドアノブを回して引いてみる。 ガチャ、という音がして扉が開いた。 『・・・・・・』 ??? 「くくくっ・・・」 しばらくソイツの笑い声だけが聞こえていた。
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