プロローグ

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公園に着いた俺はいつものように年上グループを探したが、未だ来ていないようだった。 遊んでいる子供もいなければ、万年無職のマダオもいない。 完全に、俺一人っきりである。 珍しく静かな公園に少し戸惑いを覚えながらも、俺は誰かが来るのを待ってみることにした。 ブランコに腰掛け、軽くこいでみる。 キィキィという鉄同士が擦れる音が、公園の中に木霊した。 (だれか、こないかなぁ) 体を揺らしながら俺は待った。 退屈もあったが、誰も来ない事に不安を覚えたというのもあったのかもしれない。 風の音が、公園の静けさを際立たせる。 普段賑やかな公園に訪れた静寂は、妙に居心地の悪いものだった。
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